「商品の死」及び仕事をしている気分

労働力は商品にその姿を変えるが、仕事の見返りは商品の死、すなわち消費によってでしかない。消費とは欲求を満たすものでなくてはならず、有益で役に立つものである必要がある。この方向を無視した仕事はどんなものであれ商品の死である消費に結びつかないから、換金不可能となって仕事が宙に浮いてしまう。宙に浮いた仕事は自己満足の域を出ず、仕事のための仕事という他なくなる。卑近ながらやはり「売れる」ということは死活問題なのである。単に仕事をやっていれば良いのではない。仕事内容の方向が間違っていないか反省する努力を怠ると、仕事をしている気分だけになってしまう。