顔に説得されて

死人が、わしだって自分の墓を掘るだけの力はあると言って冷たい大地に穴を掘り始めた。「勝手にするがいい。俺は構わないから」死人のくせに生意気だ。この仕事が終わったら、最後に蓋を閉めてくれと要求するのだから。彼の憂鬱な顔を見ると「分かったよ」と言わざるを得なかった。