こころの豊穣

没頭とは真に生きている状態で、無意識への没入である。時間的なるものは消滅し、生の世界が大きくなる。意識の過剰は合理的にみえるが、人間の魂が熟していない時間を生きているので、不自然な心の動きが生じる。つまり、心的に豊かではないということ。人間的に生きるには、意識を緩めるように心がける。機械みたいに厳密に考えることは避けて、忘我と曖昧さを忘れないようにしたらいい。人は人として生きることに専念するべき。もやっとしたり、ぼーっとしたりする時間は案外貴重かもしれない。心の豊穣はこんなところにある。